リアフォグ(後部霧灯)が壊れた、眩しすぎると言われた、スイッチ連動が変で困っている。
そんなときに「いっそ取り外して車検を通せないかな」と考える人は少なくありません。
ただ、外せば何でもOKというより、装備として“残すなら基準を満たす”、外すなら“安全に処理して痕跡で突っ込まれない”が現実的なラインです。
このページでは、リアフォグが車検で見られる理由と、外す前に押さえるべきポイントを順序立てて整理します。
ユーザー車検でも整備工場でも迷わないように、判断の軸と作業の勘所を具体化していきます。
リアフォグを取り外して車検に通る
リアフォグは多くの車で必須装備ではないため、適切に取り外せば検査対象から外れて通過できるケースがあります。
一方で、取り外し方が雑だと安全面や外観面で指摘されやすく、別の不適合を生みがちです。
結論の考え方
リアフォグが“付いている状態”なら、点灯や取り付け状態が保安部品として見られます。
そのため、不点灯や破損があると不適合になりやすく、修理か取り外しの選択が現実的になります。
取り外して“装備されていない状態”にできれば、そこ自体の点灯検査は基本的に成立しません。
ただし、穴・配線・鋭利部など別の観点で整備不良を作らない処理が必要です。
外す前に見るべき装備の種類
後付けで増設したリアフォグは、灯体が独立していることが多く、撤去もしやすい傾向があります。
純正でテールランプと一体になっているタイプは、灯体そのものを外せず“機能停止”が現実的な場合があります。
輸入車ではリアフォグが標準で組み込まれている例があり、配線の作法が独自なこともあります。
まずは「灯体が独立か」「バルブ交換式か」「LED一体か」を見極めると、手間とリスクが読めます。
片側だけ外すのが危ない理由
左右にリアフォグがある車で片側だけ外すと、残った側の位置関係が基準に合わなくなる可能性があります。
見た目の左右差が大きい場合、検査官に“加工の意図”を強く意識させてしまいます。
灯体が残っているのに片側だけ点かない状態は、もっとも分かりやすい不適合の入口になります。
外すなら左右とも撤去する、残すなら左右とも正常にするという整理が安全です。
球抜きと灯体撤去の違い
バルブ式なら球を抜くだけで点灯しなくなりますが、灯体が残るため「装備はあるが不点灯」と見なされる不安が残ります。
灯体ごと撤去できるなら、検査で触れられる余地を減らしやすいのがメリットです。
ただし、灯体撤去は穴埋めや防水処理が必要になり、仕上げが悪いと別の指摘に繋がります。
どちらが安全かは、車両側の構造と“綺麗に戻せるか”で決めるのが合理的です。
スイッチ連動が原因の不安
リアフォグがスモール連動で常時点灯するなど、制御が想定外になっていると車検時に目立ちます。
「本来は必要時のみ点ける灯火」という性質上、不要な場面で点く状態は眩惑の観点でも好まれません。
連動の問題は、灯体を残す限り追いかけられやすいので、外す判断の後押しになることがあります。
ただし、電装をいじるほど別系統のトラブルも起きるため、作業範囲を小さく保つのがコツです。
車検直前だけ外すのはありか
直前に外して通して、後で戻すという考え方は現実にはあります。
ただ、戻す前提なら“元に戻せる外し方”に限定しないと、トータルで損をしやすいです。
カプラーを外すだけで済む構造なら、作業は軽くなりますが、固定や絶縁の仕上げが重要になります。
作業に自信がないなら、最初から整備工場に方針を共有して進めた方が結果的に早いです。
リアフォグが役立つ場面もある
リアフォグは濃霧や豪雨など、後続車からの視認性を上げたいときに役立ちます。
高速道路や山間部で急に視界が落ちる地域では、装備があること自体が安心材料になることもあります。
「使わないから外す」だけでなく、「必要なら基準内で残す」も同じくらい価値のある選択です。
まずは自分の走行環境を思い出して、残す価値があるかを判断しましょう。
リアフォグの保安基準
リアフォグを残すなら、どこが見られるかを把握するのが最短です。
基準の要点を押さえると、修理と取り外しのどちらが現実的かも決めやすくなります。
基準の要点
後部霧灯は赤色で、他の交通を妨げないように取り付けられている必要があります。
数や点灯条件、表示装置なども条件に含まれるため、後付けや配線変更は注意が必要です。
「点くかどうか」だけでなく、「点き方が正しいか」まで見られ得るのがポイントです。
- 灯光は赤色
- 損傷や著しい汚損がない
- 点滅しない
- 運転者に点灯状態を表示
- 制動灯から一定距離を確保
点灯条件の考え方
リアフォグは前照灯または前部霧灯が点灯している場合にのみ点灯できる構造が求められます。
さらに、どちらが点灯している場合でも消灯できることが前提になります。
スイッチ連動を雑に変えると、この条件から外れやすくなります。
「スモールで点く」「勝手に点きっぱなし」は、残す運用としては危険信号です。
取り付け位置の目安
取り付け高さや見通し角など、位置に関する条件も用意されています。
車高を大きく変えた車や、社外バンパーで灯体位置が動いた車は、位置条件の見直しが必要です。
片側だけ外すと位置条件に引っ掛かることがあるので、撤去方針でも位置の概念は役に立ちます。
| 灯光の色 | 赤色 |
|---|---|
| 灯数 | 2個以下 |
| 上縁の高さ | 地上1.0m以下(条件により1.2m以下) |
| 下縁の高さ | 地上0.25m以上 |
| 中心位置 | 車両中心面上または右側(1個の場合) |
残すなら整備の優先順位
残す場合は、まず点灯の安定性とレンズ状態を優先して整えるのが近道です。
次に、スイッチ操作が意図通りで、点灯状態が運転席で分かるかを見直します。
そのうえで、灯体の固定と配線の取り回しを整えると、車検での印象が一気に良くなります。
基準の全てを暗記するより、「異常に見える要素を消す」意識が実務的です。
取り外し前の判断
外すか直すかで迷う時間が長いほど、車検直前に焦りやすくなります。
判断基準を用意しておくと、必要な作業だけに集中できます。
不適合になりやすい症状
リアフォグが付いているのに点かない、または片側だけ点かない状態は目につきやすいです。
レンズ割れや内部の水滴などは視認で分かり、指摘されやすい代表例です。
スイッチが独立しておらず、意図せず点灯する状態も説明が難しくなります。
| 症状 | 不点灯 |
|---|---|
| 検査での見え方 | 機能不良 |
| 対処の方向性 | 修理か撤去 |
| 注意点 | 左右差を残さない |
外すより直した方が楽な場合
バルブ切れだけなら、交換で一番早く片付きます。
カプラー接触不良も、清掃と差し直しで改善することがあります。
外す場合は穴埋めや防水処理まで必要になることがあり、手間が増えがちです。
「直す作業が10分で終わるか」を最初に見積もると、判断が速くなります。
撤去が向くケース
灯体が破損していて交換が高い、または部品が入らないときは撤去が有力です。
後付け配線が複雑で、点灯条件を満たす修理が難しい場合も撤去でシンプルにできます。
ただし撤去するなら、見た目と安全性の仕上げを優先しないと別の指摘になります。
- 灯体の入手が難しい
- 配線が不明で追えない
- 誤点灯が止められない
- 外観を綺麗に戻せる
構造の見極め
リアフォグが独立灯体なら、外して目隠しできるかを見ます。
テール一体なら、機能を止めるだけで“外したこと”にならない可能性がある点に注意が必要です。
社外テールでリアフォグ機能が変わっている場合は、配線図がないと判断が難しくなります。
構造が読めないときは、無理に触らず相談ルートを確保した方が安全です。
リアフォグの外し方
取り外しは「灯体を外す」「点灯を止める」「痕跡を整える」の3つで考えると混乱しません。
どの方法でも、配線の安全処理と防水が最後の勝負になります。
独立灯体の撤去
バンパーやリアゲート周りに独立して付くタイプは、ボルトとクリップで固定されていることが多いです。
固定を外したら、カプラーを抜いて灯体を撤去します。
撤去後は穴が残ることがあるため、見た目と防水を両立する処理が必要です。
テープで塞ぐだけだと剥がれやすいので、耐候性のあるキャップやパネルで処理します。
バンパー一体の対応
リアバンパー埋め込みの灯体は、裏側からアクセスする必要があり、車種によっては脱着が大きくなります。
脱着を避けたい場合、カプラーを外して点灯だけ止める方法が選択肢になります。
ただし灯体が残る以上、見た目は“装備あり”に見えるため、検査での説明が必要な場面も出ます。
作業規模が大きい車種は、工場に依頼して仕上げまでやってもらう方が安心です。
点灯停止のやり方
球抜きは簡単ですが、ソケットの防水が落ちると内部が傷みやすくなります。
カプラーを抜く方法は電気的に明確ですが、抜いた先端を絶縁して固定しないと危険です。
ヒューズで止められる車もありますが、他回路と共有していると別の機能まで止まる恐れがあります。
| 方法 | カプラーを外す |
|---|---|
| 手軽さ | 高い |
| リスク | 絶縁不足 |
| 仕上げ | 固定と防水 |
配線処理の勘所
配線端子は必ず絶縁し、振動で他部品に触れないように固定します。
水がかかる位置なら、防水処理まで含めて“戻せる形”にすると後悔が減ります。
無理に短く切ってしまうと復旧が難しくなるので、余長を残して整理する方が安全です。
- 端子の絶縁
- 余長の確保
- 結束で固定
- 防水の意識
- 鋭利部を作らない
車検で見られるポイント
車検では「見た目で不安を感じさせないこと」が結果に直結しやすいです。
灯火類は検査官が短時間で判断するため、違和感があると追加確認に進みます。
検査ラインでの見え方
灯体が付いていれば、点灯の有無や色が自然に見られます。
灯体が外れていれば、残った穴や段差、配線の露出が目に入ります。
そのため「外した後の処理」が実質的な合否ポイントになります。
自分が第三者の目で見て“雑に見える箇所”を先に潰すのが有効です。
スイッチ周りの扱い
スイッチが残っていると、検査で操作される可能性が上がります。
点灯しない状態でスイッチだけが残ると、説明が必要になりやすいです。
戻す予定がないなら、スイッチも含めて違和感が出ない形に整理します。
- スイッチの残置
- 誤操作の防止
- 表示灯の違和感
- 配線の遊び
外した痕跡の指摘例
穴が空いたまま、尖った金具が残る、配線が垂れているといった状態は危険物として見られます。
防水が甘いと、車検後に水が入り電装トラブルになることもあります。
見た目が綺麗なら、検査のコミュニケーションコストも下がります。
| 痕跡 | 穴が残る |
|---|---|
| 見られ方 | 整備不足 |
| 対策 | キャップで処理 |
| 優先度 | 高い |
事前点検で楽にする
ユーザー車検でも、事前に灯火類を一通り点灯させて目視すると失点が減ります。
夜に壁へ照らして、左右差や異常な明るさを見ておくと気づきやすいです。
不安が残る場合は予備検査場で外観と灯火の相談をすると、当日が楽になります。
- 点灯の一括確認
- 左右差の確認
- レンズの割れ確認
- 配線露出の確認
- 固定の緩み確認
相談先の選び方
リアフォグの扱いは、車種と改造履歴で難易度が変わります。
迷ったら、相談先を使い分けるだけで失敗確率が下がります。
ディーラー
純正構造に強く、配線図や部品供給の確認がしやすいのがディーラーです。
元に戻す前提なら、最も事故が少ない選択になりやすいです。
一方で、社外部品や改造が多い車は、対応方針が厳しめになることがあります。
「車検は通したいが戻す気は薄い」場合は、先にその前提を共有すると話が早いです。
認証工場
現実的な落としどころを一緒に考えてくれるのが認証工場の強みです。
撤去後の処理や固定など、実務の仕上げまで任せやすいです。
費用を抑えたいなら、作業範囲を絞って依頼し、残りを自分でやる分担もできます。
- 撤去後の仕上げ
- 配線処理の安全性
- 社外部品の対応
- 現実的な提案
予備検査場
ユーザー車検前に、灯火や外観の不安点を短時間で見てもらえるのが予備検査場です。
「この状態で見た目が大丈夫か」を第三者目線で聞けるのが価値になります。
整備そのものは別の場所で行う必要があることが多いので、役割を割り切って使います。
| 目的 | 当日の不安を減らす |
|---|---|
| 得意 | 外観と灯火の目視 |
| 弱い | 大きな整備作業 |
| 使い方 | 事前に相談 |
ユーザー車検窓口
当日の検査官への質問は、短く要点を言う方が伝わります。
「リアフォグを撤去して穴は処理済みで、配線も固定しています」のように状態を説明すると話が早いです。
曖昧な言い方をすると余計な確認に繋がるので、事実ベースで伝えるのがコツです。
- 状態を短く説明
- 仕上げ済みを伝える
- 曖昧表現を避ける
- その場で無理に加工しない
行動が決まる要点整理
リアフォグは残すなら基準を満たすことが必要で、外すなら安全処理と仕上げが合否を左右します。
まず構造を見極め、直せる不具合なら修理、直せないなら撤去という順で考えると判断が速くなります。
撤去する場合は、左右差を残さず、穴・配線・防水を丁寧に整えることが最短の近道です。
迷ったらディーラーや認証工場、予備検査場を使い分けて、当日の不安を先に消しておきましょう。
最後に灯火類全体を一度点灯確認し、違和感が残る箇所がない状態で車検に臨めば、余計な指摘を受けにくくなります。


