イエローバルブに替えたいけれど、車検に通るのかが一番気になります。
結論は「どこに付けるか」と「車の初度登録(年式)」で合否が大きく変わります。
さらに、色だけでなく配光や光量、左右のそろい方でも落ちるので注意が必要です。
この記事では、ヘッドライトとフォグランプを分けて、通る条件と落ちる典型例、検査前の準備まで整理します。
イエローバルブは車検に通る?
イエローバルブが車検に通るかは、装着場所がヘッドライトかフォグかで扱いが変わります。
加えて、初度登録の時期によってヘッドライトの許容範囲が実務上変わるため、年式の確認が最初の近道です。
まず結論は装着場所で分かれる
ヘッドライトを黄色くするのは、多くの車で不利に働きます。
一方でフォグランプは、淡黄色として扱われやすく、車検で認められるケースが多いです。
同じ「黄色」でも、前照灯と補助灯では見られ方が違う点を押さえると迷いが減ります。
ヘッドライトは年式で判断が割れる
ヘッドライトは、初度登録が比較的新しい車ほど「白色であること」を求められやすい傾向があります。
古い年式では淡黄色が認められる扱いが残っている場合があり、ここで可否が分かれます。
車検証の「初度登録年月」を見て、自分の車がどちらの扱いに寄りやすいか把握してください。
フォグランプは淡黄色が通りやすい
フォグランプは白色または淡黄色が認められる前提で検査されます。
そのため、いわゆるイエローフォグは「色」だけで即アウトになりにくいのが実情です。
ただし、極端に濃い黄色や光り方が不自然なものは別の項目で指摘されることがあります。
車検対応表記だけで決めるのは危険
バルブやLEDの箱に「車検対応」と書かれていても、必ず通るとは限りません。
検査は実車の状態で判断されるため、色味の見え方や配光の出方で不適合になることがあります。
同じ製品でも車種やレンズ形状で結果が変わる点を前提にして選ぶのが安全です。
交換前に確認すべき3つの情報
まず車検証で初度登録年月を確認します。
次に黄色くしたい灯火が「ヘッドライト」なのか「フォグ」なのかを整理します。
最後に、現状の光軸やレンズのくもりなど、色以外で落ちる要因がないか見直します。
迷ったら純正戻しの導線を残す
イエローバルブを試すなら、車検前に純正へ戻せるようにしておくと安心です。
特にヘッドライトを黄色くする場合は、当日になって慌てないよう戻し作業の手間も見積もります。
結果として、カスタムを楽しみつつ車検もスムーズに進めやすくなります。
ヘッドライトが黄色で落ちる条件
ヘッドライトは「色」だけでなく、照らし方の品質が強く見られる灯火です。
黄色にしたことで視認性が下がったり、青白さやムラが出たりすると不合格の引き金になります。
色が白色と見なされない
ヘッドライトは白色として見えることが求められやすく、黄ばみが強いと不利です。
特に近年の車では、黄色が「白色ではない」と判断されやすい傾向があります。
検査は最終的に目視判断も絡むため、グレーゾーンほどリスクが上がります。
青みや紫が混ざって別色扱いになる
「黄色」狙いでも、製品によっては光の中心が白く外周が青いなど、見え方が乱れることがあります。
この場合、色の統一感がなく、別色のように見えて指摘されやすくなります。
色味はカタログ写真では分かりにくいので、装着例の実写を確認するのが現実的です。
配光が崩れて路面を正しく照らせない
バルブ形状や発光点が合わないと、カットラインが乱れて検査で弾かれます。
明るく見えても、必要な場所に光が集まっていないと評価されません。
黄色化よりも先に「正しい配光が出ているか」を優先してください。
光量不足で数値が出ない
レンズのくもり、劣化した反射板、電圧低下などでも光量は落ちます。
黄色バルブは見た目の雰囲気は出ますが、光量面で不利になる製品もあります。
古い車ほど、磨きやバッテリー状態の影響が大きい点に注意が必要です。
左右で色や光り方がそろわない
左右で色味が違うと、灯火の統一性の観点で指摘されやすくなります。
同じ型番でも個体差が出ることがあるため、左右同時交換が基本です。
片側だけ新しいバルブにしている場合は、車検前にそろえておくと安全です。
フォグランプをイエローにするなら
フォグランプは淡黄色が認められやすく、イエロー化の満足度も出やすい領域です。
ただし、点灯条件や取り付け位置など別の要件もあるため、色だけで油断しないのがコツです。
淡黄色として自然に見える色味を選ぶ
フォグの黄色は、濃すぎると「装飾」に見えてしまい逆効果です。
雨や霧での見えやすさも考えると、極端な濃黄色よりも実用寄りの色味が無難です。
目的がドレスアップでも、車検を考えるなら落ち着いた黄色が安全圏に寄ります。
点灯ルールとスイッチの扱いを整える
フォグは点灯条件が決められており、常時点灯のような状態は避けるべきです。
配線加工をしている場合は、意図しないタイミングで点く状態になっていないか確認します。
後付けのスイッチ追加は便利ですが、配線の不備が別トラブルを呼ぶことがあります。
光が散りすぎる製品は避ける
黄色であっても、眩しさが強いと「迷惑灯火」扱いで指摘されるリスクが上がります。
フォグは遠くを照らすより、手前の視界を整える配光が基本です。
光が上方向へ漏れる製品は、車検以前に対向車への影響も大きくなります。
レンズの黄ばみと黄色バルブは相性が悪い
フォグレンズ自体が黄ばんでいると、黄色バルブでさらに濁って見えることがあります。
結果として暗く感じたり、色が濃すぎる印象になったりします。
交換前にレンズの清掃や磨きをして、素の状態を整えるのが近道です。
車検で見られるポイント
イエローバルブの可否は「色」だけの話に見えますが、検査は複数項目の合算です。
特にヘッドライトは総合評価になりやすいので、どこで落ちるのかを把握して対策します。
灯火の色は部位ごとに求められる
前照灯と補助灯では、許容される色の考え方が違います。
カスタムの意図よりも、灯火の役割に合っているかが優先されます。
同じ黄色でも、前照灯に入れるかフォグに入れるかで結果が変わる理由はここにあります。
配光は合否の中心になる
配光が乱れていると、色以前に不合格になりやすいです。
LED化やHID化で発光点がズレると、カットラインが崩れて検査で弾かれます。
ショップで光軸調整をしても、バルブ自体が合っていないと根本解決になりません。
検査前に把握したい早見表
迷ったときは、どの灯火をどの色で運用するかを一度整理すると判断しやすくなります。
| 部位 | 色の考え方 | 落ちやすい例 |
|---|---|---|
| ヘッドライト | 白色寄りが安全 | 黄ばみが強い |
| フォグランプ | 白色または淡黄色 | 濃黄色で装飾的 |
| ポジション | 白色が基本 | 青白く見える |
| ウインカー | 橙色が前提 | 白っぽく見える |
現場では見た目の印象が影響する
色の境界は数値だけで割り切れず、見た目の印象も合否に絡みます。
同じバルブでも、レンズカットやプロジェクター形状で色の出方が変わります。
不安があるなら、車検前に一度点灯状態を第三者に見てもらうと判断材料が増えます。
車検対応品でも不合格になる原因
「車検対応」と書かれた製品でも落ちるときは、ほとんどが取付条件か車両側の状態が原因です。
ここを潰しておくと、イエローバルブに限らず灯火カスタム全体の失敗が減ります。
取付ミスで発光点がズレる
バルブの向きがズレるだけで、配光は大きく崩れます。
固定が甘いと走行振動で位置が変わり、検査時だけ問題が出ることもあります。
取り付け後に壁照射で左右差がないか確認すると安心です。
レンズのくもりで色と光量が変わる
ヘッドライトがくもると、白色でも黄ばんで見えやすくなります。
つまり、イエローバルブ以前に「車両側の黄ばみ」で不利になっていることがあります。
磨きやコーティングで透明度を戻すだけで、通りやすさが上がる場合があります。
検査前に整えたい準備
当日の一発勝負を避けるには、事前に整備の段取りを作っておくのが確実です。
特にヘッドライトは、色より先に車両コンディションを整えるほど合格に近づきます。
- 左右同時交換
- レンズ清掃と透明度確保
- 光軸の事前調整
- 配線の発熱確認
- 純正戻しの準備
フィルムや塗装で黄色にするのは不利
バルブ交換ではなく、レンズにフィルムを貼る方法は配光と光量を落としやすいです。
黄色の見た目は出ても、検査項目の複数で不利になりやすく、結果として落ちる確率が上がります。
車検を軸にするなら、フィルムよりも適合品のバルブで調整するほうが現実的です。
合格に近づく要点
イエローバルブの車検は、年式と灯火の種類で勝負が決まります。
ヘッドライトを黄色くするほどリスクは上がり、フォグの淡黄色は通りやすい方向にあります。
ただし最終的な合否は、色だけでなく配光、光量、左右の統一、車両側の劣化まで含めた総合評価です。
迷ったら「フォグで黄色、ヘッドライトは白色寄り」に寄せ、車検前は純正戻しを用意しておくと安心して楽しめます。


